2012年10月05日

アドバンテージ具体例

今回は警告に値するファウルでアドバンテージを適用する場合や、ペナルティーエリア内など、ちょっと難しい局面でのアドバンテージについてです。

具体的なケースとしては
攻撃側がドリブルで、相手ゴールに向かっている。ディフェンスが競り合うが、抜かれそうになる。並走後、後ろからしばらくの間、ディフェンスが攻撃側競技者のユニフォームをつかんでいるが、抑えきれない。数秒ユニフォームをつかんでいる。しかし、攻撃側の競技者は動きに制約はあるが、倒れそうになる事もなく、そのままドリブルで突破が可能でチャンスは継続した。

アドバンテージをよく取る場面です。
さて、どういうコントロールをしたらいいでしょう?

まず、ユニフォームを引っ張るというファウルが発生。
攻撃は依然続けられ、チャンスとなりそうだ。

まずはファウルに対するアドバンテージを示す為に、「プレーオン」
そして、ユニフォームを引っ張り、攻撃を阻止しようとしたディフェンスは、反スポーツ的行為で、「警告」。しかし、プレーは継続している。
こういう場合は、「プレーオン」のあとにディフェンス競技者の背番号をコールし、「何番、警告」。警告イエローカードは次のプレーが停止した後に示さなければならない。アドバンテージ適用後の結果に関係なく、警告に値するプレーがあった場合には必要な対処となります。

それでは退場になるような場合は?
相手競技者を危険な状況に陥れるような、過剰な力で後方からのタックルなどの「著しく不正なプレー」ではアドバンテージを取るべきではないとされています。
「乱暴な行為」に対しても同様です。明らかに決定的な得点の機会となるアドバンテージ以外はその場でプレーを停止して「退場」の処置をとります。
これに関連してですが、退場となるような決定的な得点の機会を阻止したが、(たとえばゴールーキーパーが1対1でディフェンスにファウル)プレーが続きアドバンテージを適用し、得点となった。この場合は「決定的得点の機会の阻止」に該当する退場処分はせず、警告をすることになっています。

ペナルティーエリア内でのアドバンテージ。
これはなかなか難しいですね。ファウルをとればペナルティキックですから。
明らかにまだ得点の機会が続く状態であれば、やはりアドバンテージを取るべきだと思います。
ペナルティーエリアだからといってすぐに笛を吹かないほうがいいのではないでしょうか。その後アドバンテージの適用で得点となれば結果的に整合性があるのですが、もし得点にならなったかったら、やはりPKの方がよかったのかと競技者側としては考えがちですが、・・・必ずしも、PKが確実に得点になるとはかぎりませんので。

ペナルティエリアでディフンスがゴールに入りそうなボールを手で叩いた。数秒はアドバンテージを見てということになります。次のプレーでボールが攻撃側にコントロールされ、シュートで得点ということもあるからです。得点の機会が継続しないようであれば、笛で、ペナルティーキックを与えるということに。
なお、このペナルティーエリアでの意図的な得点を阻むようなハンドは通常の場合、先ほどの退場処分に当然なります。しかし、アドバンテージを適用する必要があってプレーを継続し、その後得点になった場合には・・・・そうです。「退場」とはせず、「警告」処分を与えるということになります。
posted by zutto4q at 08:31| Comment(5) | 審判のやり方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント

こんにちは。ユース4級審判の者です。

審判を担当する試合の前にはいつも読ませていただいてます。
今の審判技術もほとんどこの記事の中から身に着けたようなものです。
わかりやすいので気に入っています。

さて、
決定的な得点機会の阻止に値するファールで、
アドバンテージを適用し、得点が入った時、

ファールを犯した競技者へは、どの警告基準を適用するんでしょうか?
→審判報告書には、なんと記入すればよいのでしょうか?

教えていただければ幸いです。
Posted by 佐藤俊夫 at 2012年10月11日 14:44
佐藤さんコメントありがとうございます。
対処ですが、決定的な得点の機会の阻止であったが、アドバンテージ適用、得点となり、警告。ファウルの質で変わりますが、直接FKとなるファウルであれば、警告にします。直接FKとなるファウルを無謀にすれば当然。警告ですから。決定的な得点の機会の阻止以外の適用がなければ、警告です。
なお、決定的な得点の機会の阻止後に得点でも、ファウルが著しく不正なプレーや乱暴な行為であれば、これらの懲戒理由を適用し、アドバンテージ、得点後であっても退場とします。
報告書には上記の状況をそのまま書くか、
最終適用としては、警告。理理由:反スポーツ的行為。直接フリーキックとなるファウルを相手の得点決定機に行った。でいかがでしょう。
Posted by zitto4q at 2012年10月13日 06:38

ありがとうございます。

今後も参考にさせていただきます。
Posted by 佐藤俊夫 at 2012年10月13日 10:51
ペナルティアリア内で決定的な得点チャンスの機会の阻止あるいは不正な方法で得点を阻止した場合などではアドバンテージの適用はありません。即座に笛を吹き退場処分となります。そもそもペナルティーエリア内ではアドバンテージは適用しないです。これはかなり重い誤審です。
Posted by 審判ジジイ at 2016年11月13日 05:42
審判ジジイ様 コメントありがとうございます。
たしかに、普通であればペナルティーエリア内では「退場」に該当するファウルはおっしゃるとおりの傾向にあり、アドバンテージについては、よほどの得点の機会が続く場合に限ってのことだと考えます。
投稿当時は 2015までの下記競技規則を参考にしており、「決定的得点の機会の阻止」「著しく不正なプレー」を念頭にしたものでなく、そのケースを含めたコメントに対しての回答はあくまで「一瞬」のアドバンテージで直後・直接での得点を想定し、限定しています。よって、結果的にアドバンテージを適用したということになると思います。

2015.16競技規則
相手競技者の決定的な得点の機会の阻止で退場となる反則は 2 種類あるが、ペナルティ ーエリア内で発生するものだけが対象となっているのではない。
決定的な得点の機会があり、相手競技者がボールを手または腕で扱い、また相手競技者
にファウルをしたにもかかわらず、主審がアドバンテージを適用し、その後、直接得点
となった場合、その競技者は退場を命じられないが、警告されることがある。
(とある記述での適応と考えました。)

2016.17の競技規則改訂以降ではさらに、決定的得点の機会の阻止ではペナルティーエリアであってもボールをプレーしようとしていて、幾つかの条件(押さえる、ハンド、一不正なプレー、乱暴な行為等)以外でペナルティーキックが与えられるものは、ファウルによって結果得点とならず、「決定的得点の機会の阻止」であっても、やはり「警告」処分ということに、新たに変更されております。決定的得点の機会の阻止の懲戒が多様化していますので注意が必要ですね。
Posted by 管理人 at 2016年11月15日 10:56
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

人気記事
    情熱FX大陸